歯周病とは
歯周病とは、歯の周囲の組織に炎症が生じる病気で、進行すると歯を支える歯茎や骨が破壊され、最終的に歯が抜け落ちてしまう可能性がある怖い病気です。歯と歯茎の間には、プラークと呼ばれる歯垢がたまりやすく、このプラークが適切に除去されないと、歯茎が腫れたり出血を伴う炎症が起こります。歯周病には、炎症が歯肉(歯茎)に留まっている「歯肉炎」と、炎症が歯槽骨や歯根膜にまで広がり、組織が破壊されてしまう「歯周炎(歯槽膿漏)」の二つの段階があります。歯周病の特徴は、進行が非常に緩やかで痛みを伴わない場合が多く、気づかないうちに悪化することが多い点です。
歯周ポケットが深くなり、炎症が歯茎や骨に拡がると、腫れや痛み、歯のぐらつきが生じ、物を噛むことが難しくなり、最終的に歯が抜けてしまいます。
さらに近年、歯周病は糖尿病や心臓病など、全身の健康に影響を与えることがわかってきています。歯周病菌が肺や血液を介して体内を巡ることで、免疫力の低下や生活習慣病のリスクが高まると考えられています。そのため、歯周病の予防と早期治療が、口腔内だけでなく、全身の健康を維持するために非常に重要です。